紙袋のギモン解決!
Q.150

オフセット印刷で水性
インキは使えないので
すか?

TAG: 印刷  

日本の印刷物のほとんどは油性インキで刷られていますが、環境負荷が低いのは石油系溶剤を使わない水性インキです。それなら水性インキをもっと使っていくべきなのですが、そうはしにくい理由があります。

A. 使えません。印刷原理が違うからです
かみちゃん
かみちゃん: 記念すべき150回目の質問だから、井上さんの嫌いな環境系の質問をしちゃおうかな~。キレないでくださいね?
井上さん
井上さん: いいぞ。わからんことはわからんと答えるまで。嘘はつかない井上さんだ。
かみちゃん
かみちゃん: 前に、水性インキの方が環境にはいいって話をしていたじゃないですか。
井上さん
井上さん: フレキソ印刷は水性インキが使えるからよいという話だな。
かみちゃん
かみちゃん: もう全部の印刷を水性インキにしたらよくないですか?
なぜフレキソ印刷だけが水性インキで、普通のオフセット印刷は油性インキのままなの?面倒なことから逃げてません?
井上さん
井上さん: それは無理。
オフセット印刷とフレキソ印刷は、印刷原理が異なるからだ。
かみちゃん
かみちゃん: 印刷原理?どういうこと?
井上さん
井上さん: 簡単に言えば、オフセット印刷は平版。フレキソ印刷は凸版。
インクは次のように付き、これが紙に移される。
かみちゃん
かみちゃん: 平版というのがよくわからないんですけど?
井上さん
井上さん: 凸版はわかりやすいよね。葛飾北斎も歌川広重も凸版。線になる部分を「掘り残す」ことで版を作る。対して平版は、化学反応を使って絵をそのまま版にする。
平版は、18世紀に発見された石版画(リトグラフ)と同じ原理。化学的に処理して製版し、版の上に「水とくっつきやすい部分、油とくっつきやすい部分」を作る。版に水を与えながらインクを乗せると、必要ない部分にはインクが付かない。水と油が弾く性質を使って印刷するということだ。
かみちゃん
かみちゃん: よくわからないけど、だから水性インキは使えない?
井上さん
井上さん: その通り。水と油が弾く性質を使った印刷方法だから、水性インキを乗せても弾き合わない。インキがだらっと版全体にくっついてしまうから何も刷ることができない。
かみちゃん
かみちゃん: じゃあオフセット印刷をやめて、全部フレキソ印刷にすればよくない?
井上さん
井上さん: 実はそういう意見はけっこうある。
2014年に公益社団法人日本印刷技術協会がサイトに掲載した情報では、アメリカでは印刷物の6割に水性インキが使われている。ヨーロッパでも3割強が水性インキとなっているが、日本では1割に満たないそうだ。そのため、日本も世界に倣って水性インキ化を進めるべきだと言われるんだな。
かみちゃん
かみちゃん: じゃあどうして踏み切らないんです?
井上さん
井上さん: オフセット印刷の方が印刷の品質が良いからだ。フレキソ印刷は版に弾性があるので、大雑把に言えば消しゴム判子のような感じ。版の精度が低いので、できないことが多い。写真のような表現、色の掛け合わせは無理。
公益社団法人日本印刷技術協会は、「なぜ欧米ではフレキソが多いのかというと、色に対する価値観が日本とは全く異なるからです。欧米では日本ほど印刷再現の問題がないからです」と言っている。
かみちゃん
かみちゃん: 日本人は、何でも高品質化するのがクセみたいなとこありますよね。欧米ではその辺大雑把だと。
井上さん
井上さん: 大雑把というか、合理的なんだろうね。フェルメールの画集とマンガ週刊誌に同じクオリティは要らない。食べたらすぐゴミになるお菓子のパッケージに精緻な写真表現なんていらない。ベタ印刷で十分だ。という風に判断する文化ということだ。
かみちゃん
かみちゃん: 綺麗な印刷がいいけど水性インキがいいっていうのは、ワガママだってことかあ。
井上さん
井上さん: その通りだ!
井上工業所では、オフセット印刷のインキも環境負荷の低いベジタブルインキを使っているから、昔のように有機溶剤を大量に使っているわけではない。
また、大量生産の場合は水性インキが使えるフレキソ印刷を推奨している。1万枚を超えるような紙袋の場合は、フレキソ印刷の方が安価になるのでお客様にもメリットが大きいのだ。
かみちゃん
かみちゃん: エコは難しいなあ。でも勉強になりました!

 

水性インキを使いたい場合は、フレキソ印刷となります。フレキソ印刷は表現に制約があり、製造枚数も大量ロットの場合に限ります。詳しくはお問い合わせください。

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