印刷の加工で、ニス引きとPP加工はどう使い分けるか


Q.147
ニス引きとPP加工はどう使い分ければいいのですか?


Category: 強度のこと
印刷の表面加工には、主にニス引きとPP加工があります。いずれも印刷の色落ちを防ぎ、紙の強度をアップさせる効果があります。強度が高いのはPPの方です。見た目は質感が大きく違います。
A.
必要強度と、見た目で使い分けます


かみちゃん: 疑問解決コーナーの質問数がとうとう147個になっちゃった。
それなのに、まだ悩みが尽きないわ。私って勉強熱心でしょう?
それなのに、まだ悩みが尽きないわ。私って勉強熱心でしょう?

井上さん: 雑なわりに粘着質な性格とも言うね。

かみちゃん: もう、そんな苦情は愛情にしか感じませんよ。井上さんって私のこと大好きですもんね。今日も教えてください。結局ニス引きとPP加工をどう使い分けようか悩んでるんです。

井上さん: PP加工は、ポリプロピレンのフィルムを貼り付ける方法。ニス引きは樹脂を塗る方法。素材が違うから、強度も見た目も違う。
まずは必要強度がどれくらいかで考えるといいと思う。
まずは必要強度がどれくらいかで考えるといいと思う。

かみちゃん: PP加工の方がずっと強度が高いんですよね。

井上さん: PPは破れに強い。試しにPP加工された雑誌の表紙を破いてみると、その強さがわかる。意図的に裂こうとしてもかなり抵抗がある。
それに、PP加工はニス引きより耐水性も高い。紙は繊維の絡まりでできているから、元々強い素材なのだが、弱点がある。水に塗れると繊維の絡まりが弱まることだ。水を防ぐことができれば、強度が変わらない。
それに、PP加工はニス引きより耐水性も高い。紙は繊維の絡まりでできているから、元々強い素材なのだが、弱点がある。水に塗れると繊維の絡まりが弱まることだ。水を防ぐことができれば、強度が変わらない。

かみちゃん: 前に、ニス引きとPP加工で耐水性の実験をやりましたね。
→「ニス引きとPP水に強いのはどっち?(実験編!)」
ニス引きの方は3日後に水がじわじわ浸みてきて、PPの方は10日経ってもびくともしませんでした。
→「ニス引きとPP水に強いのはどっち?(実験編!)」
ニス引きの方は3日後に水がじわじわ浸みてきて、PPの方は10日経ってもびくともしませんでした。

井上さん: そう。その代わり、一度浸みるとあとは早いってのがPPの特徴だった。紙袋の用は一時的な場合がほとんどだから、耐水性に関して言えばどっちも十分な能力を持っているね。

かみちゃん: じゃあ、PPが必須なのは入れるものが重い場合くらい……かな?たくさんの書類とかビールのケースとか。

井上さん: そうだね。あとは見た目。
PPは表面にフィルムを貼り付けてしまうから、紙の質感がなくなってしまう。グロスタイプならツヤツヤに。マットタイプならサラサラになる。ニス引きはほんのり光沢が出るくらいで自然だから、紙っぽさが残る。

かみちゃん: ツヤツヤのグロスPPはゴージャスだけど、ナチュラルな感じにしたいならニスですね。環境に優しい系のメッセージを込めたブランドだったら、ニスの方が華美じゃなくていいのかも。

井上さん: ニスもPPも元を正せば石油系だから、環境問題の観点から言ってどっちがどうなのかは不明。
これは、井上工業所の別のコラム「紙袋とエコ問題についてできる話」の方で今後書かれていく……だろう。

かみちゃん: は~い。
特にしっかりした強度がほしい場合はPP加工を、印刷を守り耐水性を高める程度でいいならニス引きをお選びください。見た目がかなり違うので、必要な方にはサンプルをお送りします。手に取ってご確認ください。
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