
Q.135
illustratorでRGBで作
ってしまったので、
CMYK変換したい

illustratorは、RGBモードとCMYKモードの二種類のモードがあります。印刷データを作る時には必ずCMYKモードで作成してください。RGBで作っても途中で変換できますが、想定する色味と変わる可能性があります。



かみちゃん: 井上さん、私デザイナーになるかもしれません!社内のWebデザイナーさんが産休に入るんで、私がすかさず手を挙げちゃいました。

井上さん: は?かみちゃんはデザインの勉強なんてしたことないだろ。なめてるなあ。日本全国のデザイナーが石を投げるぞ。そして私はその石を用意する。

かみちゃん: オッサンの嫉妬は見苦しいですよ。前途ある若者の才能を摘もうなんて。
もうこんなデザインができるようになったんだから!
もうこんなデザインができるようになったんだから!


井上さん: 紙袋の入稿データか。やるじゃないか。
でもこれ、RGBで作ってない?

かみちゃん: え……。とりあえず引き継いだデータをいじってたんだけど。

井上さん: WebデザインはRGBで作るけど、印刷用はCMYKで作るのだ。基礎を学んでいないナンチャッテデザイナーはこれだから……。

かみちゃん: 今からCMYKに変換できないの?

井上さん: できる。
illustratorの「ファイル」>「ドキュメントのカラーモード」から「CMYKカラー」を選択するのだ。
illustratorの「ファイル」>「ドキュメントのカラーモード」から「CMYKカラー」を選択するのだ。


かみちゃん: うわあー!こんな色になっちゃったんですけど!


井上さん: だろうなあ。変換しても大して変わらない色もあるけれど、RGBをCMYKに変換すると色がくすんでしまうことが多い。

かみちゃん: そんな。これじゃ別物じゃないですか。どうしたらいいんですか?

井上さん: RGBは光で表す色、CMYKは絵の具で表す色だと思ってくれ。これは違っていて当然なのだ。RGBと同じ発色にはできない。
どうしてもイメージが違うなら、少しでも近づけるように一つずつ色を修正していくしかないよ。そもそも、これは柄部分に使っているパターン素材がRGBなので、まずは素材のカラーモードをPhotoshopで変換する。
「イメージ」>「モード」>「CMYKカラー」を選んで変換しよう。


かみちゃん: やっぱり色がくすんじゃいますね。


井上さん: Photoshop上で、好みの色になるまで色相や彩度を調整して、元の鮮やかさを再現するよう頑張れ。
こんなもので許してくれ。


かみちゃん: あ、ちょっとイメージに近づいたかも。

井上さん: あとはillustratorに配置しなおして、他の色味も調整していく。
RGBで作っていた時と完全に同じ色にはならないが、印象を近づけていく。


かみちゃん: なんとか近づいてきましたね。

井上さん: これは色数が少ないデザインだからそれほど作業が重くないが、複雑なデザインだと修正は大変。最初にカラーモードをチェックするのが重要だ。
印刷物の入稿データは必ずCMYKデータで製作してください。RGBで作ってしまった場合は変換して、意図した通りの色になっているかひとつひとつ確認してください。配置する写真も同様に、カラーモードはCMYKにしてください。
