紙袋は大きく二種類です。作りはとてもシンプル。一枚の紙からできています



1回目/全6回
紙袋は一枚の紙を折って接着するだけでできています。
抜き型は使いません。
身近だけれど、実はあまり知らないかもしれない紙袋について、超基本的な情報をまとめました。一度でも分解してみれば、とても簡単な構造であることがわかります!

紙袋について教えてくれるおねえさんというのは、あなたですか?
そうです。井上工業所の紙袋おねえさんです。
紙袋について基本的なことをお話しします。何でも聞いてください。
紙袋ってどうやって作っているんですか?
こんな風に型で紙をくり抜くのかな?
いいえ、紙袋の展開図はもっとシンプル。
こんな形をしています。
裁断機で直線カットできるから、抜き型は使いません。
本当だ。シンプル!切り抜いた形も四角形なんですね。
この平らな一枚の紙を組み立てると袋になるんですか?
この展開図は一枚の紙から取る方法。
二枚の紙を貼り合わせて作ることもあって、その場合は二枚貼りと呼びます。でも、展開図が四角形になるのは変わりません。
この紙を、折り加工と接着だけで立体にしたのが紙袋です。
※ただし、紙が厚い場合は例外的に抜き型を使うこともあります。
でもこれ、持つところがついてないよね。
紙袋は大きく分けて二種類ありますが、基本の形は同じ。
持ち手の有無が違うだけで、どちらも同じ仕組みの機械で作ります。
紙袋は、手提げ(てさげ)のついたもの。
角底袋(カクゾコブクロ)は手提げのついていないもの。
紙袋は洋服や雑貨の販売、角底袋はドーナツやパンなどの販売によく使われます。
角底袋の口にフタをつけたものは、宅配袋として使われます。宅配袋は角底袋の一種と言えるでしょう。
紐は組み立てた後につけるんですね。
そうです。
角底袋の開口部に加工を加えたものが、手提げ紙袋です。
紐だけではなく他の素材も使われるし、紙袋本体に穴を開けた小判抜きというタイプもあります。
どちらも、紐の取り付け部分や小判抜きの部分が破れたり避けたりしないように、裏側にボール紙を取り付けて補強されています。
このボール紙のことを、業界では口ボールと呼んでいます。
けっこう厚い紙が入っているんですか。
こんなものです。そこまで分厚くはありません。あまり厚いと表面がでこぼこしてしまうし、これで十分な強度が出るんですよ。
底はオプションで補強することができます。
こちらも同じボール紙ですが、業界では底ボールと呼んでいます。
底ボールを入れるかどうかは、紙袋の用途によります。
重い荷物を入れる場合は、底ボールを入れるのがおすすめ。
底抜けや荷物の突き出しを防ぐ効果があります。
底ボールを入れると形が安定するので、見た目にもきれいですよ。
よくわかりました!
紙袋の持ち手については、「第2回目 紙袋の持ち手は3種類。取り付け方でコストや見た目が変わります」で紹介します!
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