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高いPP加工とリーズナブルなニス引き。賢く使い分けて

費用が高いPP加工。お高いだけあって、印刷物を特別な雰囲気に仕上げます。しかし、そこまでこだわる必要がある?消費者は求めている?浮いた費用をほかに回せるのでは?そんな疑問を持ったら、「ニス引き」も検討してみましょう。

費用が高いPP加工。なぜこんなにお高いの?

PPとは、ポリプロピレン(PolyPropylene)の略称であり、熱で成形するプラスチック樹脂のこと。その樹脂をフィルム状にして印刷物に圧着することをPP加工といいます。印刷物の表面を傷や汚れから保護できるので、パンフレットやポスター、カタログの表紙などで使用されることが多いですね。
フローリングが傷つかないよう、床にカーペットを敷き詰めるのをイメージすると分かりやすいでしょう。PP加工の費用が高いのは、このフィルム費用が加算されるからなんです。

PP加工で得られる効果。特徴と共に費用をチェック!

PP加工には、「グロスPP」とよばれるつやアリと、「マットPP」とよばれるつやナシの2種類があり、それぞれ特徴が違います。加工費用にも差があるので、使用目的によって使い分けるといいでしょう。

「グロスPP」の特徴と加工金額

飲食店のメニューなどが代表的な使用例。表面に光沢感を出し、写真やイラストを鮮やかに表現します。

PP加工の加工単価の目安:B3ポスター/加工枚数×@20.0円~

「マットPP」の特徴と加工金額

高級ブティックのパンフレットなどが代表的な使用例。光沢を抑えたサラサラした手触りになる加工。高級感ある仕上がりになります。

PP加工の単価の目安:B3ポスター/加工枚数×@22.0円~

このようにPP加工は、印刷物を保護するための撥水性や耐湿性、耐摩擦効果を持たせることができます。そして印刷をより鮮やかに見せる効果も。どれも魅力的ですが、PP加工は費用が高いのも特徴です。予算がない時は、もっと安価なもので代用したいですよね。
それに代わる加工として「ニス引き」というものがあります。

PP加工の代わりになる「ニス引き」加工。安価でも頼れる

ニス引きとは、文字通り紙にニスを塗る加工。撥水性や破れへの強さなどはPP加工にかないませんが、印刷の色落ちを防ぐ保護効果、発色アップ、ツヤ感のプラスができます。
しかも、PP加工よりもずっと安価です。

先ほどにならってフローリングに例えるなら、傷防止にワックスをかけるような感じです。
膜はPPよりも薄いです。
ニスは透明の油性溶剤で、PPと同じようにグロスタイプとマットタイプがあります。ベタ刷りやインク量の多い印刷物の転写や剥がれも防ぎますよ。

ニス引きの3つのメリット

1.フィルムを必要としないので、低コスト・短納期で仕上げることが可能です。

ニス引きの加工単価の目安:B3ポスター/加工枚数×@13.0円~

2.クリア(グロス)PPでは光沢が強すぎる、また、マットPPでは光沢が足りないという場合には、程よい光沢が可能なニス引きが適切かも。

3.PP加工は印刷物全体をフィルムで覆うのに対し、ニス引きは部分的なニスが可能です。ロゴ部分だけ光沢を持たせたいときに便利です。

PPよりも安価に。デザインの幅も広がるニス引き

ニス引きよりPP加工の方がよいケース

表面にコート剤と呼ばれる薬品を塗った「コート紙」に、印刷をした場合には必ずPP加工が必要です。
それは、折りを入れると紙に塗ったコート剤が折り目で割れてしまうから。印刷した場所を折ると、コート剤の割れ目から白い紙の色が見えてしまいます。
そこで、コート紙に印刷した場合は、PP加工をして割れを防ぐのです。ニス引きをした紙は、折ると一緒に割れてしまうので、折りのある印刷の場合はPP加工のほうが適しています。

耐水性の違いは、以前、実験して調べたことがあります。
PP加工された紙とニス引き加工された紙で濾紙を作り、水を入れてみました。
結果が知りたい方は、こちらもご覧ください!

→「ニス引きとPP水に強いのはどっち?(実験編!)

樹脂を塗るニス引きとフィルムを張り付けるPP加工では、光沢や保護強度において大きな違いがあり、それに伴い加工金額に差がでます。そこまでこだわる必要が無ければ、ニス引きも検討してはいかがでしょうか?

→このページを読んだ人が見ている記事「最強の販促ツール知ってる?」