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広告やコンテンツ制作に今すぐ使える。心理効果を使った売れる6つの方法

キャッチコピーが思いつかない、いい商品なのに売れない、そんな悩みがあるなら売り方を見直してみましょう。マーケティングの世界で広く知られている6つの手法を紹介します。現在の広告やコンテンツを見直してみると、足りないものがわかるかも。

購入を決めるタイミングは、天秤が傾いた時

ずっと欲しいと思いながら結局買っていない、大して欲しくもなかったのに突発的に買ってしまった。検討に一か月かかることもあれば、5分で決めてしまったこともある。そんな経験をしたことがある人は多いと思います。
振り返ると、その違いは金額の大きさとは無関係であると思い当たるのではないでしょうか。一体心の中で何が起きていたのでしょう。

物が欲しい時、心の中で起きているのは葛藤です。
「おいしそうなケーキだけど、最近体重が気になるし……」
「新しいスーツが必要だけど、年末に飲み会が続くからな〜」
「友達と芝居に行きたいけど、私だけ贅沢したら夫に悪いな」
「子どもに格闘技を習わせたいけど、怪我をしたら心配だな」

こんな風に、人はお金を使う前にリスクや言い訳を考えます。正常な金銭感覚の人の心は「欲しい気持ち」への自動ブレーキが働きます。そのブレーキは情報に基づいたまともな判断という場合もあるし、なんとなくお金を使うこと自体への罪悪感という場合もあります。そのブレーキをどこまで緩めることができるかというのが、行動心理学を使ったマーケティングです。

大昔の広告は、商品名や特徴を連呼するものが多いですよね。これは購買意欲を高めるための手法です。心の中の購入ゲージが満タンになれば買ってくれるという考え方で、ブレーキの方は無視しています。
物や情報がない時代はそれでも売れたのですが、現在は通用しません。購買意欲をかき立てつつ、同時に障害を取り除き、天秤が傾く心理作戦を広告に取り入れましょう。それほど欲しくもないのに買ってしまった、という現象が起こるのはこのためなのです。

心理学で、欲しい気持ちと拒否する気持ちをくすぐる

マーケティングの世界では、心理学を使ってこの二つの方法がいくつも試されてきました。定番の方法を紹介します。聞けば「まあそうかもね」と思えるかもしれませんが、今売ってる商品の販売ページや広告がそうなっているか見てみると、なかなか実行には移せていないものなんですよ!

1 みんなやってると集団心理を刺激する「バンドワゴン効果」

多くの人が同じを選択していることを示唆して、乗り遅れまいとする気持ちをプッシュします。これを「バンドワゴン効果」と言います。長いものには巻かれろってやつです。
沈没船に関するエスニックジョークをご存じでしょうか。

 沈みかけた船から乗客を飛び込ませるために、船長が言ったセリフ。
 アメリカ人には「飛び込めばヒーローです」
 イギリス人には「飛び込めば紳士です」
 イタリア人には「飛び込めば女性にモテモテです」
 ドイツ人には「飛び込むのがルールです」
 日本人には「みんな飛び込んでますよ?」
 
……HAHAHA!
特に日本人は、和を以て貴しとなす精神があるので、その傾向が強いかもしれません。

2 お墨付きを与えて安心させる「権威への服従」

自尊心と独立心を持っていると自認していても、自分より優れた人、理想とする人の前では、ほとんどの人は無力です。そうした人のいいなりになってしまう心理を「権威への服従」と言います。
マーケティングでは、社会的に権威のある人にお墨付きを与えてもらい、盲目的にその内容を信じさせる手法として使われています。

「東大生が作った、手が疲れないシャープペン」
「国際毛髪学会で発表されたドイツの最新植毛技術」
「世界の王族とセレブが使っている、クリスタルウェア」
「ウォール街の金融マン100人が認めるビジネス誌トップ5」

権威のある人というのは、医師、弁護士、芸能人、文化人、有名大学生など箔の付く人。ただ有名なだけのタレントやYOUTUBERは、インフルエンサーではあっても権威はありません。使い分けが大事です。

3 本来は関係のない印象に巻かれる「ハロー効果」

ハロー効果とは認知心理学の用語です。ハローとは、あいさつのHalloではなく後光を意味するhaloのこと。印象のよい対象を偶像に据えることで、その後光によって商品まで良い物に見せるという手法です。
シャンプーのCMに髪の綺麗な女優が起用されるのは代表例。その女優がそのシャンプーを使っているなんて誰も言ってないのに、サラサラヘアをなびかせて商品名を口にするだけで、まるでそのシャンプーまでいいものに見えますね。
次のような活用の仕方があります。

「三人の息子を東大に入学させたママの子育て」
「グルメ芸能人が学生時代に通いつめた中野のカレー店」

三人の息子が全員東大に入った最大の要因は彼らの努力であって、お母さんはサポートしたにすぎません。にも関わらず、そのお母さんが羨ましすぎて「子育て自体に秘密があるに違いない」と思い込んでしまうのです。

4 自分に関係があると思わせて振り向かせる「カクテルパーティー効果」

カクテルパーティー効果とは、ドンチャン騒ぎのパーティーの中でも、名前を呼ばれたら不思議と振り返ることができる、という認知心理のこと。自分の子どもの泣き声をお母さんが敏感に察知できるのもこのため。
人はすべての音を聞き取っているわけではなく、自分にとって必要な情報をより分けているということです。

逆に言えば、どんなに大きな声で叫んでいても要らない情報は耳に入らない。そこで、「あなたに言ってるんですよ!」と名指しします。下のような活用法が考えられます。

「45歳独身が本気で人生を考える。家を買うという選択」
「社員の離職率に悩む、中小企業の人事部様におすすめ」
「保育園のお迎えに間に合わない……そんなお母さんに」
・メルマガを配信する時、個別に宛名を入れる

日テレの『午後は○○おもいッきりテレビ』で取りあげられる食材は、その日のうちにスーパーから消える、とよく言われていました。みのもんたさんは盛んに「奥さん!」と呼びかけていましたね。家事をしながらテレビを見ている女性に「あなたですよ!」ってことを伝えていたわけです。さすがみのさん。

5 自分は特別だと思わせる「スノッブ効果」

スノッブ効果とは、多くの人が持っている物に対して興味を失っていく現象のことを言います。逆を言えば、限られた人しか持てないという希少性が、購買欲をそそるということ。「バンドワゴン効果」と対照をなしているのが面白いですが、人の心は一元的ではありませんから、どちらも間違いではないのです。
自分は特別だ、人とは違うんだと思いたい心理をくすぐる手法です。次のような活用法があります。

「年収2,000万円以上の方向けタイムリゾート」
「世界で一番最初に日本人が口にできる、ボジョレーヌーヴォー解禁」
「誰よりも早くこのページを見つけたあなたにだけ、半額でご提供」
「医師と限られた方だけが入会できる会員制サイト」

ちなみに、スノッブとは「知識や教養をひけらかす俗物」という意味。なんとなく嫌な印象を受けますが、上の言葉を言われたらくすぐられますよね。

6 言い当てられたと勘違いして信じる「バーナム効果」

バーナム効果とは、ターゲットの状況や感情を説明することで、「私のことを言い当てられてしまった」と相手が思い込み、素直に言うことを聞いてくれるようになる効果のこと。
これは、よく知られている占い師の手法です。「あなたには、兄弟かもしくは年の近いいとこがいませんか?」「小さい生き物が見えますね。子どものころ、何か小さいペットを飼っていましたね?」とやってみて、「その通りです!どうしてわかったのですか?」と相手が答えたら、あとは何を言おうが信じてもらえるんだそうです。
マーケティングでは、次のような使い方が考えられます。

「このページを開いたあなたは、離婚すべきか迷い、辛い思いをされているはずです」
「あなたは、リバウンドしてダイエットにくじけた経験はありませんか」
「営業や勧誘電話にお困りではありませんか?よい方法があります」

どうでしょうか。使えそうなものは見つかりましたか?
売る商品は、お花でもお弁当でもかまいません。どれかに必ず使えるネタがあるはずなので、探してみてください!

それでは、熱血野郎でした〜!

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