ABテストでは似たようなコンテンツを同一URL上に表示するため、Googleにコピーコンテンツとみなされ、「ペナルティを受けるかも」という噂をよく聞きます。そこで今回は、ABテストでペナルティを受ける可能性があるケースを紹介しつつ、注意すべきポイントを解説していきましょう。
ABテストでGoogleからペナルティを受けるケース
ABテストは、似たようなコンテンツを同一URL上に表示するため、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
Googlebotを他のユーザーと違う扱いにした場合
ABテスト実施時に、一般ユーザーに見せるコンテンツとGooglebotに見せるコンテンツを違うものにすると「クローキング」とみなされるため、ペナルティを受ける可能性があるでしょう。クローキングとは、一般ユーザーとは違うコンテンツをGooglebotに見せるスパム行為です。たとえば、一般のユーザーにはアダルトサイトを見せるが、Googlebotには当たり障りのないサイトを見せるといった行為がこれに該当します。
したがって、ABテストを実施する際には、Googlebotを一般ユーザーと同じように扱う必要があるというわけです。
ABテストの実施期間が長期にわたる場合
ABテストの実施期間を長期間にすると、Googleにコピーコンテンツとみなされペナルティの対象になる可能性があります。そのため、ABテストの実施期間は意味がある期間だけに限定し、結果が出たらすぐに辞めるようにするべきです。ただし、厳密な期間や日数について規定はないため、WEBサイトのマーケティングに必要な情報を収集する期間に、できるだけ限定するよう心がけるしかないでしょう。したがって、常にABテストを実施するのはOKですが、テスト内容については、長くても1ヶ月程度で違うものに変更したほうが無難です。
ABテスト実施時の注意点
ここまでの内容を踏まえ、WEBサイトのABテストを実施する際には、以下の点に注意しましょう。
クローキングにみなされないよう設定に注意
基本的に、WEBサイトでABテストを実施する場合、意図的にGooglebotを特別扱いするというケースは少ないでしょう。しかし、ユーザーの国籍や地域、ユーザーエージェントなどに応じてABテストを実施するような場合には注意が必要です。細かな設定を行う際に、誤ってGooglebotを特別扱いするような設定にしてしまうと、クローキングにみなされペナルティを受ける可能性があります。特に、USもしくは全地域に対して、ユーザーエージェントでフィルタリングした特定アクセス向けのABテストを実施するような場合には、細心の注意を払いましょう。
ABテストを放置するのはNG
前述した通り、ABテストを放置するとGoogleにコピーコンテンツにみなされる可能性もあるため、テストの結果が出たら速やかに次のテストに移行するという運用にするべきでしょう。なお、ABテストを放置することによって、具体的にどのようなペナルティが与えられるかについての規定はありません。しかし、WEBサイトの評価が下がる可能性は否定できませんので、ABテストをやりっ放しで放置するのは厳禁です。
サイトの基本をみなおし設定ミスを回避
今回は、ABテストがGoogleにコピーコンテンツとみなされる可能性がある件について紹介しました。ABテストを含めた、かずかずのマーケティング施策を行っていると、WEBサイトに複雑な設定を施す場合もしばしばあるでしょう。そのため、ひょんなことから設定ミスを起こしてしまい、結果としてクローキングになっていたということも考えられます。よって、サイトの基本を定期的に見なおし、設定ミスがないようにすることもWEBサイトの運営には欠かせないタスクといえるのです。