「ウチのバイトはいい子だから、バイトテロ対策なんて関係ないよね」と思い込んでる経営者さん!バイトテロにいい子も悪い子も関係ないんです。バイトテロの実態を知ればわかります。本人たちは単なる悪ふざけ感覚なんですよ。その後店がどうなるかなんて想像はしてないんです。ここではバイトテロの実態、各企業で起こったバイトテロ、バイトテロ対策について詳しく解説します。
約半数の企業が「バイトテロ未対策」という実情
店舗従業員が「悪ふざけ」という軽い認識で不適切な動画や画像をインターネットやSNSに投稿してしまうバイトテロ。
このバイトテロに対して約半数の民間企業は「対策をしていない」という調査結果が出たそうです。
「バイトテロ」対策なしが半数超 専門家は警鐘「認識が甘い」 産経新聞
店舗が閉店や休業に追い込まれるという実例があるのに、何も対策してないってのんきすぎます。
バイトテロは火事みたいなものです。自分に非がなくても付け火をされたら終わりです。
どんな立派な家でも火事になる可能性を絶対に否定はできません。だから、家を建てたら誰しも火災保険に入るんです。
実際に起こったバイトテロの実例
実際に各企業で起きたバイトテロの実態です。こわいこわい。既に報道に乗ってるものなので、実名出します。
蕎麦屋泰尚:従業員が食器洗浄機に入って写真をSNSに投稿。炎上後一週間で、3,300万円の負債を抱えたまま閉店に追い込まれた。従業員とはわずか200万円で和解。
ブロンコビリー:従業員が冷蔵庫の中に入った写真をSNSに投稿。投稿者のアカウントに批判が集まると投稿者が反論して炎上。店舗は閉店に追い込まれた。5,500万円の損害。
大戸屋:従業員が調理場で下半身を出しお盆で隠す動画をSNSに投稿。批判が相次ぎ全国350店舗を一斉休業。売上が10パーセントダウン。被害額1億円と言われる。従業員への法的措置はなし。
くら寿司:従業員がゴミ箱に入れた魚をまな板に戻す動画をSNSに投稿。ニュース、ワイドショーで広く問題になり、当月の売上が激減しただけでなく株価が暴落(27億円ぶん)。該当従業員は解雇し、偽計業務妨害の疑いで書類送検。
バーミヤン:従業員が中華鍋から上がる炎でタバコに火をつける動画をSNSに投稿。当月の売上は激減。企業側の責任者が謝罪、該当従業員に対する訴訟を検討。
セブンイレブン:従業員が販売中のおでん鍋から、備え付けの菜箸を使い具材を口に入れ鍋に吐き出す動画をSNSに投稿。当月の売上は激減。企業は法的措置を検討。
バイトテロ対策としてできること
1.就業マニュアルを作成
SNS投稿のガイドラインをメインにした就業マニュアルを作成しましょう。
「顧客に関わる情報、店舗名や社名が判明できる投稿は絶対にしない」など、特にSNS投稿対策に重点を置いたマニュアルが作成が今後は必須になります。一つの投稿が店舗を閉店、休業に追い込む時代です。どんな年代の従業員にも理解できる内容で作成することが大切です。
万一の時には法的措置を取るという毅然とした姿勢を示しておくことも必要だと思います。
2.スタッフ教育の徹底
「正社員だから大丈夫」という甘い考えも捨てましょう。アルバイトを含め全スタッフが就業マニュアルに沿った行動、仕事、意識を持てる研修や教育が必要です。特にやっていいことと悪いことの線引きは現場責任者が徹底して伝えなければいけません。
3.インターネットパトロールの強化
現場責任者の方は「こんなことまでしないといけないのか……」と途方に暮れるかもしれませんが、ネット上で店舗名、社名、スタッフ名で検索をして不適切と思われる投稿が行われていないかをチェックしましょう。なお、バイトテロのメイン舞台はTwitterからInstagramに移行しています。インスタを要チェック。
実際にはそこまでやる時間がないだろうし、「店長が夜な夜なエゴサしている」のは素人臭くて逆に馬鹿にされそうなので、スタッフには「高度なネットパトロールを外部委託している」とはったりかましておくといいかもしれませんね。
バイトテロ対策が知られている企業の例
ではバイトテロ対策に積極的に取り組んでいる企業を紹介します。バイトテロは「ウチは個人店だから関係ないよねー」ということではないですからね!ぜひ参考にしてみてください。
マクドナルド:
ポケットがない制服を採用(※マネージャー以上は例外)。調理場やホールに、物理的にスマホを持ち込ませない。単純だが効果的な方法。元々はレジのお金を盗ませないための策だそうです。
塚田農場:
短期的に雇われているのではなく、すべてのスタッフが「自分の店」という認識を持てるよう教育。バイトであっても自分のアイデアが通る、就職支援をしてくれるなどの信頼がバイトの質を上げているそうです。
大戸屋:
バイトテロ被害を被った会社です。一斉休業して、休業した日は社員研修にあてたそうです。休業したのは一日だけなので、「パフォーマンスでは。バイトも全員受けたのか」などの批判もありました。店内へのスマホの持ち込みは禁止されました。
くら寿司:
バイトテロ被害を被った会社です。当事者の従業員を解雇し、「刑事、民事での法的措置の準備に入りました」という報道資料を流すことで峻厳な姿勢をアピール。厨房へ入る前に金属探知機で検査を実施し、スマホを持ち込ませないようにしています。
以上、熱血野郎でした~。