電車や車に乗っているとふと目につく街の看板は、ビルボード広告と言います。あれって効果はあるのでしょうか。価格はいくらなのか。不明点が多いので調べてみました。具体的な例も交えて紹介してます。
街の大きな屋外広告=ビルボード広告
渋谷のスクランブル交差点や高速道路の出入り口で目に飛び込んでくる大きな看板や広告。これらの屋外広告のことを「ビルボード広告」と呼びます。
ビルの屋上にドカーンと建てられていたり、視認性の高い壁面に設置されていたりする看板は目に入りやすく、意識していなくてもそこにあるのが当たり前になっていることも多い。
同じ場所で長く掲示されている商品や病院などは、頭に刷り込まれている人もいるのでは?
ちなみに契約形態は様々。看板の向き、大きさ、看板のある場所の人や乗り物のトラフィック量、滞留時間、掲出期間など細かい条件によって看板ごとに価格が違います。以下、だいたいの料金を紹介しますが、基本的にはここぞという場所を決めてその看板の料金を調べましょう。
ビルボード広告の料金
主な料金形態を見ていきましょう。もちろん都会であればあるほど料金は上がります。ざっと調べてみたものを適当に並べてみました。参考までにご覧ください。
これらの料金は、掲出料金だけで制作費は含みません。最後の方、非現実的な料金が出てきますがネタ的にご覧ください。
1. 街の看板の主な相場〜東京ver.〜
・駅から徒歩10秒で人通りもある葛飾区のとあるビル……約10万円/一ヶ月
・線路や道路付近にあり、目に付きやすい場所にある世田谷区の建物屋上……約2万円/一ヶ月
2.東京周辺の都道府県
・茨城県つくば市にある国道沿いの看板……1万円/一ヶ月
・千葉県四街道市にある交差点……約4万円/一ヶ月
3.渋谷のスクランブル交差点
・スクランブル交差点「TSUTAYA」の壁面動画……約100万円/7日間。15秒CM×1日60回放映
・ハチ公前の渋谷駅の看板広告……約1,500万円/2週間
4.ニューヨークのタイムズスクエア
タイムズスクエアのパネルすべて(7つ)……約200万ドル/一年(約22億円)
効果はあるのか?
わかりません。ビルボード広告の悪い点は、効果測定が全然できないことです。
渋谷駅前のビルボード広告がもぬけの空になっているのは見た記憶がないし、この世知辛い世の中で、効果がないのにこんなに看板が溢れてるはずありません。
場所と商材がマッチさえすれば効果の出る会社もあるのだろうとは思う。でも、憶測の域を出ませんね。
屋外広告調査フォーラムという団体が、屋外広告の認知率を調査したデータ、広告会社がネットアンケートをしたデータはあり、屋外広告の効果測定に関する調査はいくつか試みられているようです。しかし説得力のあるデータはありませんでした(母数すら書いてないなど)。
街の看板のメリットとデメリット
効果不明と書いてしまいましたが、屋外看板を掲示することのメリットは色々考えられます。
1.不特定多数への認知向上
街に看板を掲示することで、お店や商品のことを知らなかった人に認知してもらうことができます。長期間掲載することで、毎日その場を通る人への刷り込みも可能となります。
屋外看板は定点固定なので、ユーザーの気分で捨てる、閉じる、片付けるということができない、というのが最大のメリットでしょう。これは他の広告媒体とは一線を画するところ。
2.場所によってはターゲットを絞って宣伝活動ができる
若い人へ向けてアピールしたいのなら学生街へ設置。ご年配の方に宣伝したいのなら東京・巣鴨に掲示。サラリーマン向けには新橋、旅行客向けには空港近くに。掲示する場所によってある程度ターゲットを絞れるのは大きなメリットです。
3.テレビCMよりはグッと安価に宣伝できる
数百万かかると言われているテレビコマーシャルと比べるとリーズナブルに宣伝が可能。劣化しない限りはデザインを変える必要もありませんし、期間も自由に決められます。
続いてはデメリットです。どんなものがあるのでしょうか?
1.掲載するものに限りがある
街の看板はすぐに目が止まり、何を宣伝したいのか、見た人が瞬時に判断できる状態が望ましいです。よって、ゴチャゴチャしたものは論外。伝えたいことが多い場合は、何を載せるべきか迷ってしまうでしょう。
2.具体的な数字として効果を把握できない
「看板を見て来ました(買いました)!」なんて教えてくれるのは稀。本当に効果があるのか、数字で分からないため、不安を抱えながらの宣伝となるでしょう。