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ビジュアルアイデンティティが小売店にも必要な理由

視覚から入る情報は認識判断の80%を占めると言われます。音や味よりも大きな影響を与えるシンボルマークやロゴは、企業の顔といってもいいでしょう。可視化しうるその情報をビジュアルアイデンティティといい、商品価値、ブランドコンセプトを伝えるのに役に立ちます。

ビジュアルアイデンティティとは

ビジュアルアイデンティティとはVIと略されることもあり、企業の価値やコンセプトを可視化したものを指します。
ちょっと何言ってるかわかんないんですけど……。という方は、Facebookの「f」マークを思い出してください。一発で「あー、あのコミュニケーションツールね」と、合点がいくでしょう。
このように、企業や商品、サービスなどを消費者へ認知されやすくするシンボルマークが、ビジュアルアイデンティティなのです。ブランドを視覚表現することで、その目的や効果を消費者の心に響きやすくする役割を担っています。

視覚に訴えるビジュアルアイデンティティ

人の五感の中で最も影響力が大きいといわれるのが視覚です。視覚表現をしたビジュアルアイデンティティ(以下VI)は、その存在意義を消費者や社会に対して、簡単に浸透させることができるツールなのです。VIは企業やサービス、商品の顔となるため、どのような媒体においても一目で認識できることが重要となります。

ビジュアルアイデンティティの好事例

Facebook

先にあげたFacebookは、最も好例だといえます。
PCとスマホ共にアプリのアイコンをVI化し、ブログのシェアボタンもあえてアイコンサイズに統一しました。「f」の一字とブルーの色だけでFacebookであることが分かりますよね。
Facebookのアイコンは、四角の中にfだったり丸の中にfだったり、そのときどきでデザインが変化してきましたが、fとブルー背景の2点を変えないことでVIを確立しました。数あるアイコンの中でも、シンプルなのに存在感あるデザインが目を引きます。視覚要素の統一を見事に成り立たせた代表です。

スターバックス

グリーンの縁の中に人魚が描かれているスターバックスのロゴ。「STARBUCKS」の文字が無くても、シアトル系のコーヒーショップだと分かります。
しかし、あのロゴは70年代はもっと複雑でした。だんだんシンプルになって現在に至っています。

70年代……丸い外枠、STARBUCKSの文字、全身の人魚、COFFEE・TEA・SPICESの文字

80年代……丸い外枠、STARBUCKS COFFEEの文字、全身の人魚

90年代……丸い外枠、STARBUCKS COFFEEの文字、上半身の人魚


2000年代……丸の中に上半身の人魚

「だんだん人魚が迫ってきてる」「いつかあの人魚は貞子的に枠から出てくる」とネタにもされてますが、VIはこのように認知度が高まるごとにそぎ落とされていくものかもしれません。

よりシンプルであれば視認性が高いですし、緑と人魚を見ただけで「あっスタバがある!」と思ってもらえれば、決定プロセスを短縮させる効果もありますね。

小売店にもビジュアルアイデンティティは必要

大きなブランドでなくてもVIは必要です。ブランディングの際にペルソナが必要なように、VIが明確でないと、制作物ごとにデザインがブレたり店のブランドが伝わらないという問題がおきます。視覚的統一性を持たせブランド訴求を行うVIは、経営戦略の一つともいえるでしょう。
企業理念や将来像、商品の価値を可視化して、消費者に伝えるためにVIは必要なのです。

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