もう「写真が下手で……」なんて言ってる暇はない!熱血野郎がカフェ経営&アパレル会社を手伝った経験から、物撮りのコツを伝授。背景・光・構図・色味……これらを押さえれば売り上げもUP!「どうしても苦手」という方は、いっそプロに頼むのもあり!
きれいな物撮りは売り上げUPの為に必須!
ものすごーくメニュー写真が不味そうな料理店って、たまにありますよね。あれ、僕はいつも「売る気ないのか?なぜこんなに投げやりに?どういうセンスなんだ?」と不思議でならないんです。だって、写真ってちょっとしたコツで本当に変わるからです。いい写真を撮るコツはただ一つ、撮った写真の改善点を見つけられるかどうか。だけだと思います。もっと良くするにはどうしたらいいのか?を考えるかどうかです。
対象物の角度を少し変えるだけでもいいし、自分の目線を少し下げるだけでもいい。大げさな機材を買わなくても写真は変わります。
僕はかつて、カフェのオーナーと友人のアパレル会社を手伝った経験があります。店舗のメニューからECサイト、SNSに至るまで、けっこう写真を撮りました。2つの業界で培った物撮りテクニックを伝授します!
美味しそうに見える、食べ物の撮影の仕方
はみ出したっていいので、大きく映す
食べ物の写真の目的は、ディテールを余すことなく説明することではありません。一番の目的は美味しそうに見せること。つまり、画面の中にきっちり全部納める必要は、全然ないのです。思い切ってアップで撮影しましょう。
これは、同じカレーを撮影したものです。素直に撮影すると、フレーム内に全部納めようとしてしまうものなんですが、お客さんが見たいのは器やスプーンではありません。ぐっと寄って大きく撮影した方が絶対にアピールできます。
ツヤ感の出る角度を追求する
またまたカレーで説明します。食べ物の写真で大事なのは、みずみずしさ!光の反射があると、おいしそうに見えます。
ストロボを何灯も立てたりレフ板を駆使したりしなくてもOK(ほんとはその方がいいけれど、なくてもできる)。
ドン!とカレーを置いてそのまま撮るのではなく、ちょっとだけお皿を動かしてみてください。
「あ、こっちの方がおいしそう」という光が得られることがよくあります。
あんまりギラッと光ると質感が損なわれるので、ほどほどの光り方をするポイントを見つけましょう。
やや逆光を意識する
これはプロのカメラマンに教わった技です。すなわち、「食べ物は半逆光で撮るのが基本中の基本」。
反逆光で撮ると食べ物に立体感が出て、グラスに入れた飲み物は光がキレイに透けます。
ストロボを何灯か持っていないと素人には難しいのですが、自然光が入る環境があるなら、窓辺で撮影するだけで似たような効果が得られます。
またカレー(カレーの写真は僕が撮りました)。窓辺で撮ったのがこれ。
ストロボはカメラに取り付けた1灯だけですが、ちょっと後ろから光が来てるので、具材の立体感、ルーのツヤが出てます。
ディテールが伝わる、アパレルの撮影方法
明るさを適正に
ネット販売でアパレルを売る時に怖いのが、「思ってたのと違う」というクレームです。あまり色味が違う写真を採用すると返品の嵐になる可能性があります。アンダー(暗い)過ぎる写真も、オーバー(白飛び)過ぎる写真もNG。
下のジャケットは同じ商品ですが全然イメージの違うものになってますよね。
後で補正することを考えると、オーバー過ぎる写真よりはアンダーな写真の方がマシです。
とにかく白飛びしてないか、撮影時に確認しながら撮りましょう。
色味を正しく再現する
何も意識せずに撮影してそのままの写真を使うと、黄色っぽく見えたり、青っぽく見えたりします。
写真の色味がブレるのは、ごく当たり前の現象。
本来は、撮影スタート時にカメラでホワイトバランスを調整します。
ホワイトバランスの調整の仕方がわからないなら、画像補正をしっかり覚えて対処してもいいかなと思います。
→こちらもぜひどうぞ「画像の補正と加工が無料でできるツールは、今のところこれが一番いい」
平置きが向いていないものある
ロングコート、フレアスカート、ドレスなど、布地にボリュームがある衣類は平置きで撮影すると良さが出ません。モデルさんやマネキンが用意できなくても、ハンガーにつるすだけで布の落ち感や布の量は伝わります。
背景は白&光は斜め前から当てる
ブランドの世界観はあるかもしれませんが、アパレルの物撮りなら背景は白がベター。ケント紙や背景紙を上から吊るして、そのまま床面まで敷けばOK。
光は食品と違いディフューザーやレフ版で斜め前から当てると、素材の質感やハリ感が伝わりやすいです。
自分でやれればタダだけど、写真はプロに頼む価値がある
物撮りには最低限以下の機材が必要です。カメラはプロ向けでなくても、例えばママさん用の運動会向け一眼レフ(CanonのEOS KISSとか)でもそれなりに撮れます。なので、全部揃えて最低7万円からという感じです。
1 一眼レフ(とりあえずレンズは標準1本でいい)
2 バック紙(とりあえず白一色でいい)
3 三脚
4 ストロボ
5 レフ板
ただ、慣れと最低限の勉強は必要です。何度撮ってもうまくならんって人もいます。なので、色々書いといて何ですが、自信なく予算があるならプロに撮ってもらった方が早いですね(笑)
やっぱりプロは全然違います。ちゃんとお金を払う価値があります。
カメラマンのギャラの相場
ギャラは、ピンキリ。僕の知っている最安カメラマンは日当15,000円という人がいます。上は日当40万円って人もいますが……。
平均的には、3万円用意すればまず半日(6〜8時間くらい)は頑張ってもらえます。
フィルムだった時代はカット数でギャラが出たようですが、今は拘束時間でギャラを出します。もし「カット数で」と言われたらそのカメラマンはやめた方がいいです。とんでもないギャラになる可能性があります。
スタジオ撮影すると費用が莫大になるので、予算がない時は自社内で撮影しましょう。後ろ3メートルくらいの引きがあれば大抵のものは撮影できます。バック紙はカメラマンさんが持ってきてくれるので、何も用意しなくてOKです。