写真出典:WIKIMEDIA COMMONS電車内スマホ 2016
「提供する商品に自信があるから口コミだけで繁盛させてやる!!」なんて意気込みはいいけれど、せっかくユーザーが興味をもって調べてくれたのに、今どきサイトもないと宣伝効果うんぬん以前に会社自体の信用性が疑われてしまいますよ。
要るか要らないかではなく、ないとまずいって感覚が正しい
2018年にメディア環境研究所が発表したデータによると、日本のスマートフォン普及率は79.4%。ちょっと疑問に思ったことはすぐ検索。そんな時代にサイトがあることはもはや常識です。
今どきホームページがないと、顧客からは、実体のない会社なのでは!?怪しい!信用できない!と思われる可能性があります。
また、取引先からの信用も得にくくなります。基本的な会社情報を開示してないのは、単純に不親切。不親切なやつより親切なやつの方が好かれるのは当然です。新規の取引先と付き合うかどうか考える時、まずはサイトがチェックされます。銀行さんだって融資先のサイト見てると思う。
ちなみに、サイトがあればいいってもんでもなく、クオリティも大事です。
同じサービスを提供している会社がある場合、作り込まれたデザインや価値ある情報が掲載されているサイトの方が、企業力を感じさせます。お金のない会社よりお金のある会社の方が取引先としては安心感がありますよね。
僕が店を潰しかけたときに沢山の企業ホームページを見あさって参考にさせてもらいましたが、やっぱりしっかりとしたホームページがあると立派な会社に見える。ペラペラの雑なホームページだと、その程度の(意識・財力・先進性の)会社なんだろうな〜と思うわけです。
ユーザー側からすると、せっかく企業様や商品に興味をもって調べてたのにサイトが存在してないというのは、「売る気ないのかよっ」って感じです。遠路はるばる出向いて店の入り口に立ったらCLOSEしてた!という状況に似てる。
目の前でお客様を帰してしまいます。
限定性のある情報を発信して、サイトのリピーターを増やそう
ホームページがないと勿体ないという要素ばかりをあげて不安をあおってきましたが、もちろん情報を発信するというメリットもあります。新商品の宣伝やイベント情報など、サイトを訪問したユーザーだけへの特典を用意すると、再びサイトを訪問する動機にもなります。
例えば「全品半額の大セールを年に一回だけやるけれど、開催日時は一週間前にサイトでしか公開されない」ということを知っていたら、絶対定期的にチェックしますよね。
NIKEは公式販売サイトNike SNKRSで「予告のない新作販売」をやってファンをがっちりと掴んでいます。Nike SNKRSは抽選制なのですが、受付期間が過ぎたらエントリーもできません。「Atmos AirMax 95 赤/red」なんて、5分で完売しましたからね……。頻繁にサイトをチェックしないと新作を入手できないシステムが、より希少性を煽っていると言えます。
日付けが変わる瞬間に情報を流すなど、ルールを明確にしておくとより効果的。ユーザーの期待をがんがん高める、なんてこともできます。
開店と同時に長蛇の列ができてしまうかも~?
情報発信以上に大事なのが、情報が集まること!
ホームページを持ったら、必ずしなければならないのがアクセス解析。業績アップの鍵となってくる重要なツールです。
ユーザーの年齢や性別といった基本属性はもちろんのこと、どんなキーワード検索でページに来たのか、経由してきたサイトに至るまでが分かります。主婦向けに売っていた商品が実は高齢者に人気があったとか、女児向けの商品をなぜか大きいお友達が買っているとか(笑)、自分の商品に思わぬニーズがあったということはけっこうあるものです。そうなると、売り方が変わりますよね。広告の媒体も、広告時期も、キャッチコピーも、正解だと思っていたものがひっくり返るかもしれません。
また、ユーザーがよく見ているページがどこか、そのページを何分見たのかまでわかりますから、ホームページのどこを改善すべきかも明確になります。
SNSだけじゃダメです。サイトとは目的が違います
とりあえずお手軽なSNSから初めてみよ~っと!! と、考えたあなた、ちょっと待った!
確かにSNSやブログは気軽にお客様と繋がれるツールですが、リアルタイムで更新されていく膨大な数の記事に埋もれてしまうというデメリットもあります。もっと見て欲しいからと記事をあげまくると、しょうもない日記を垂れ流すことになり、情報価値が下がっていきます。
ありますよね……ストーカーかよっていうくらい通知がうるさい企業のアカウント。
SNSの利点の第一は拡散力で、それ単体では公式サイトほどの信頼感を作ることができません。
SNSは公式サイトと連動させて使うのが基本です。公式サイトはSNSの集客ツールに、SNSは公式サイトの集客ツールにと、お互い補完するのが理想的です。SNSについては、別の記事でも書いていきます!