プレスリリース配信会社はプレスリリースの執筆サービスを行っていますが、ほとんどの場合は有料です。プロに書いてもらうと数万円かかりますが、自分で書けば配信料だけで済みます。自分で書けるようになると、今後もずっと役に立つので、覚えておいて損はありません。
プレスリリースのテンプレート
プレスリリースとは何か、いくらかかるのかは別のページにまとめましたので、以下をご覧ください!
→「プレスリリースにかかる費用と、取り上げられやすいネタとは」
基本形はこれです。よくあるやつ。
ちなみにこのプレスリリースは僕が作った偽物ですからね!
実在しないあいうえ商店街が、「見切り品を集めてワゴン販売するサービスを開始した」という内容です。
→詳しく見たい方はこちら。上のプレスリリースのpdfデータをどうぞ。
下に詳しく解説していきます。
基本的な書き方
フォーマットはA4縦。1枚に収めるのが理想
A4タテ、横書きで作りましょう。他の会社がみんなそうしているからです。ビジネスの基本ですね。情報が多い場合は2枚になってもかまいませんが、できたら1枚に収めるのが理想です。
あまりたくさんの文章は読みたくないからです。いいネタなら、問い合わせがあります。言いたいことを全部詰め込まずに、興味を引くような部分だけに絞るようにしましょう。
必要な要素は6つ
・発表日
・タイトル
・リード
・本文
・データ(詳細情報)
・問い合わせ先
基本要素は以上です。本文はいくつかの塊にわけるのであれば、見出しをつけます。
何が言いたいのか一瞬でわかるタイトルをつける
一番大事なのは、タイトルです。ここがダメだと読んでもらえません。
よい例
商店街の食品ロスをゼロに。
全国初の、タイムセール品販売代行ワゴンを開始
わるい例
あいうえ商店街が全国初の「お宝ワゴン」サービス
商店街の買いものスタイルが変わる
タイトルは文字数がないので、要素を絞る必要があります。「誰が何をする」を入れるのが一般的ですが、社会的意義を強調するために、サンプルでは「誰が」を削って得られる最大メリットを入れました。
リードは短く
タイトルの次に大事なのがリードです。タイトルとリードを読んで、言いたいことの8割が伝わらないと、続きを読んでもらえません。リードには、全体の概要を書き、「いつ、どこで、誰が、何を」するのかがわかるようにします。
リードの量の目安は、150文字〜180文字。見た目には、3行〜4行程度に収まるようにします。
上のサンプルでは、164文字を4行にしています。
主要な詳細情報は末尾にまとめる
時、所、価格、商品名、URLなどの詳細情報は、本文中に入れ込むと拾い出しにくいので、記者に不親切です。本文とは分離させて、箇条書きにします。
取りあげられやすく書くコツ
リードには、結論を先に書く
先に結論を書きます。メディアの人は忙しいので、まだるっこしい話には付き合ってくれません。
友達が待ち合わせに遅刻すると連絡してきた場合の例を挙げます。
わるい例
「遅れてごめん。絶対埋め合わせするから、今日は奴隷だと思って使って!最近、毎日残業続きで疲れてて、目覚ましかけるのを忘れて寝落ちしてた。焦って家を出たのに電車も遅れてるし最悪。本当にごめんね!あと25分待って……」
よい例
「25分遅刻します!本当にごめん。埋め合わせはさせて!お願い!寝坊しました……」
上のわるい例はクッション的な話し方です。人間関係には、これは大事。でも、相手が知りたいのは、何分遅れるのかです。待ってる間、どこかに突っ立ってなきゃいけないのか、コーヒーでも飲む時間があるのか、行き先に間に合うのか。それがさっさとわかるように伝える方が親切です。細かい説明は後で聞けますから。
プレスリリースもこれと一緒です。結論を先に書きます。
客観的な視点で書き、宣伝文句を控える
全体に的に、できるだけ客観的に冷静に、具体的な事実だけを書きます。
そのためには、次のことに気をつけます。
・抽象的な言葉、形容詞を避ける
悪い例「高級ホテルで夢の一時を!ハワイ旅行をプレゼント」
よい例「ヒルトンスイートに泊まるハワイ旅行をプレゼント」
・煽り文句を入れない
悪い例「泥棒は玄関から入ってくる!近未来のセキュリティ玄関ドア発売」
よい例「指紋認証、網膜認証を組み合わせた高セキュリティ玄関ドア発売」
発信側は「あわよくばタダで宣伝してほしい」という目的でプレスリリースを送ってますが、メディアの人が探しているのは記事のネタであって広告ではありません。この乖離を理解していないと、メディアの人に嫌われるプレスリリースになってしまいます。
社会的な興味関心をひくよう表現する
記者の人は、できるだけ多くの人にとって興味関心が持たれるネタを探しています。
上のサンプルで言うと、ある商店街があるサービスを開始したということ自体は、その地域に住む人にとってしか関係のない話です。しかし、その背景に食品ロスという社会問題があるのなら、日本人全体にとって関心の高い内容になります。
社会問題と結びつけるのは難しいので、何もない場合は、なぜその商品やサービスを作ったのかという背景事情を入れましょう。
デザインも大事
読みやすい見た目に整えましょう。字間、行間を詰めすぎないように。本文が多い場合は見出しを付けて分割するなど。
上のサンプルでは、本文を二つにわけて見出しを付けました。
それでは、熱血野郎でした〜!