メディアっぽいブログをやっていてページ数が数百くらいになってくると、大企業の有名メディアでなくても数万PVくらいは手が届きます。そんな時に、僕はWeb広告の営業を受けました。レコメンドウィジェット型の広告です。最近勢いを伸ばしているこの広告について書きます。
レコメンドウィジェット型広告とは
見るのが一番早いです。これのことです。
見たことありますよね。
メインの記事の下に「おすすめ記事」や「関連記事」「Recommend」などのタイトルでズラズラ表示される「写真+見出し」の広告。
もっと上品なのもありますが、広告だとわかりやすくするためにこれをお見せしました。
なお、この画像は僕が作ったダミーです。特定会社をディスっているわけではありません!
(画像は「写真AC」さんからお借りしました)
レコメンドウィジェット型の広告は、記事の中に潜り込ませる広告の中でも、このようにコンテンツ風に見せる広告のことを言います。
配信会社は次のようなメリットを挙げています。
・掲載メディアの本物の記事も同じ枠に掲載されるので、溶け込ませることができる
・表示する広告内容を記事の内容に則したものにできるので、読まれやすい
・表示する広告内容を、読者の属性に合わせたものにできるので読まれやすい
広告は本編を邪魔する存在です。特にネット広告は、能動的な行動を阻害するためテレビCMやラジオCMよりも嫌悪感が強く憎まれます。
そこで生まれたのがレコメンドウィジェット型の広告。より自然に、興味を持って広告を見てもらうための手法です。
レコメンドウィジェット型広告は、儲かるのか
儲かると思います。
僕は数年前にWebマガジン風サイトをやっていました。内容は伏せますが、僕が実際に手を動かして写真を撮って「○○の作り方」を見せたり、材料や道具について説明する趣味の応援サイトです。
今は、そのサイトは休眠というか放置状態で、40,000PV/月しかありません。
その放置サイトについて、レコメンドウィジェット型広告を入れませんかという営業を受けたのです。どうせもう動かす気もないからと、試しに入れたのが一年くらい前のこと。
平均すると、40,000PVのサイトでも毎月1万円以上は広告収入が入ってきました。
ユーザーを思って誠実にいい商品を選んでテキストを書いて……とやっていたAmazonアフィリの収入を一瞬で抜きました。
個人の僕ですら100,000PV/月越えた時期があったので、ちゃんと更新し続けている中堅サイトなら、レコメンドウィジェットだけで月10万円くらい余裕じゃないでしょうか。
その他の広告アフィリエイトと比べると大きいです。
ただし、激しく後悔しました
実は今もそのサイトはあるんで、僕の口座には毎月小銭がチャリチャリ入ってきてたわけなんですが(笑)、やらなきゃよかったと、めちゃくちゃ後悔しました。
理由は、広告内容を全然コントロールできないから。
僕もそのサイトに愛情はありましたし、この手の広告にどういうものが多いか知っていました。
だから、表示される広告内容をコントロールできるかどうかは重要なポイントでした。
・読者の男女比が半々なので、女性向け商材に偏らないでほしい
・表示する広告のジャンルは選びたい。エロ、金融、コンプレックス商材はNG
・知的な広告中心で
・きちんと審査されている広告がいい。エビデンス不明なサプリはNG
・実際に表示されてから文句を言うかもしれない。その場合対応してほしい
契約時には上の主張をして、業者の了解を得ておきました。
そして広告スタート日、僕はこれを目にしたのです。
「2週間飲むだけでEカップ!?ダンナが夜はげしくて♡」
「割り箸もはさめなかったAカップに、缶ジュースがむにっ」
「歯科医の妻(48)黄ばみなら簡単やん。で大炎上」
ひっくり返りました。こんな広告を出していたら、僕という人間性が疑われます(↑は僕の二次創作ですよ、念のため)。
冷や汗が出て、すぐ何とかしてくれと電話しました。
それで、表示される広告はややマシになるのですが……
ちょっと目を離すとすぐ元に戻るんです。
「何度も言うようですが、このサイトの読者の半分は男性だし記事内容ともマッチしていない。明らかに薬機法違反の広告はやめてください!」
ということを繰り返したわけですが、最終的には担当者からこう言われました。
「そんなことをおっしゃいましても、広告主様の商材に美容系やコンプレックス商材が多いので、ある程度はご承知置きくださらないと」
!?
ブランドは傷ついたら戻らない
問題なのは、どの広告が表示されたのかレポートが出ないということです。サイトに張り付いているわけにもいかないし、何をされているかわかったもんじゃない。例えば、僕のサイトで政治的な主張をしたり、詐欺のカモを募ろうと思えばできてしまう。
口約束とはいえ(ほんとこれ、ダメね)契約時の内容を翻して開き直る時点で、怖すぎです。
ブランドは信頼です。信頼って失ったら生半可なことじゃ戻りません。
レコメンドウィジェット型の広告を導入するにはリスクがあるので、それを考えないとダメですね。もちろん、サイトと広告内容が合っているなら問題ないのですが。
また、レコメンドウィジェット型の広告配信会社はいくつもあるので、どの会社も同じとは言いません。詐欺商材の広告をちゃんと審査・排除している会社もあるし、メディア側の意向をちゃんと汲んで広告を選んでいる会社もある。
それってどこの会社なの?
ということは別の記事で書きます!出稿を考えている方にも参考になるよう調べます。
ちなみに、僕が契約した会社は先日この事業から撤退しました。
僕のサイトからも消えたので、解約する手間が省けました!