近年は少子化から大学の経営が厳しいといわれていますが、学生募集がうまくいってない理由は実は少子化ではないかもしれません。通ってみたいと思わせる、学生に刺さる広告とは?学生募集に欠かせない施策について解説します。
少子化のせいじゃなかった!?学生募集の現状を把握する
大学も経営ですから大学数や学生数、つまりマーケットを正しく把握することはとても重要です。市場動向を知らずに商売をしても絶対に成功しませんからね。
文部科学省が発表している「学校基本調査」を見てみると、実は学生数は平成26年度から一度も減少しておらず微増しています。平成30年度の学生数は,2,909,159 人、前年度より 18,279 人増加しています。
子どもの数は減っていても、大学進学をする人は減っていないんです。
学生の数だけでみると、大学はニーズに大幅な増減のない非常に安定したマーケットと言えます。
【引用】文部科学省 平成30年度学校基本調査 調査結果の概要
では、なぜ学生募集に頭を抱える大学が多いのでしょうか?
学生数に変わりがないのであれば、他の大学にとられているということ。つまり自校に魅力がないか、せっかく持っている魅力を上手く伝えられていないということなのです。
うわあ……。これは言い訳できませんよね。
学生を集めるために外せない効果的なWEB広告、SNS
いつの世も若者は流行に敏感で常に新しいツールを駆使しています。学生に有効な媒体はWEB広告やSNSです。入学案内のパンフレットだけでは学生は集まりません。
学生募集に絶対やっておきたいWEB広告やSNSを解説していきます。
●Google Ads
Google AdSenseの最大の利点はサイトに関連した広告が表示されるということです。大学の情報を収集している学生が広告を目にすることになりますから、届けたいターゲットに訴求することができます。
●LINE
「ごめんなさい」や「ありがとう」はたまた「愛してる」なんて少し恥ずかしかったり口にしづらいことをLINEで送ることってありますよね。
そう、LINEの魅力はその手軽さです。
LINEで退職を申し出る若者もいるなんて、最初に聞いたときは違和感しかありませんでしたが、今や求人の応募や問い合わせもLINEで行う時代です。
構えず入りやすい入口を作ることで、まずは自校の魅力に触れる機会を作り出すことが大切です。
●YouTube
小学生のなりたい職業にもランクインするYouTuber。最近では芸能人もブログだけでなくYouTubeチャンネルを解説する人も増えています。
YouTubeの魅力は利用者の数だけでなく、なんといっても写真や文字だけでではわかりにくいリアリティを伝えられること。
●Twitter、Instagram、Facebook
TwitterとInstagramは、コミュニケーションだけでなく情報収集ツールとして使われています。
FacebookはSNSとしてはユーザーの高齢化が進んでいて若者離れが知られていますが、入学を検討している大学、就職を検討している企業のFacebookをとりあえずチェックするというのは常識です。「アカウントすらない」という状態では、せっかくの接触機会を放棄していることになります。
これらSNS広告の特徴は、ユーザーのプロフィール情報に紐づけたターゲティングができること。
また、バナー広告などと違って通常の投稿に混ぜ込めるので、広告でありながら受け入れられやすく、ユーザー同士の繋がりによって拡散することで効果が倍増することも。(同様に炎上対策もお忘れなく……。)
ポータルサイトから自校サイトへ誘導する
専門学校から短大、大学とあらゆる進路情報を集めた「学校」に特化したポータルサイトがあります。ユーザーである学生にとっては、手軽、簡単であることは重要なポイントであり、簡単に検索できるポータルサイトは依然として強い。
気になる学校があれば、サイトから資料請求や説明会の予約をすることができ、TwitterやFacebookなどと連携していることも多いため、多方面からのアプローチが可能です。
進学ポータルサイトへ掲載するには出稿料がかかりますが、特にSNS戦闘力が低い学校はポータルサイトの活用は重要です。
WEBサイトはブランディングの要。古くさいサイトは見向きもされない!
僕もカフェ経営の時に痛感したのはWEBサイト、自社ホームページの重要性です。
たとえばバスの中から見えたいい感じのカフェを検索してみて、しょっぼいサイトだったらどうでしょう……。「なーんだ」というより「この店やばいね」と断罪されちゃう時代です。
これは大学においても当てはまると思います。
ネットエイジアリサーチによる「大学選びに関する調査」によると、大学を選ぶ際の情報収集方法は多い順に次の通り。
1位 大学のホームページを見て 62.4%
2位 オープンキャンパスに参加して 58.7%
3位 進学・入試説明会に参加して 38.6%
大学側が提供する情報がいかに重要かわかります。
まずは自校のホームページを見直してみましょう。
【引用】ネットエイジア株式会社 大学選びに関する調査2014
見やすく作りこまれたサイトであることはもちろん、検索されることを念頭においたSEO対策も必要です。title、descriptionはSEOという側面だけでなく、クリックするかしないかを直感的に判断する大きな要素です。
サイト全体のリニューアルをする時間も予算もない場合は、まずtitleとdescriptionを見直すだけでも有効。素人でもできます。
学生に刺さるキャッチーな言葉や、一目で魅力を感じるようなわかりやすくイメージしやすい文章など、まずはこの2つを見直すだけでも学生の興味を引く第一歩になるかもしれません!
以上、熱血野郎でした!