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無料配布できるLINEスタンプの「プロモーションスタンプ」の費用は最低2,000万円。2019年8月調べ

LINEスタンプの公式アカウントで無償配布できるプロモーションスタンプ。友だち数を一気に増やすのに有効なので、やりたい企業は多いはず。あれっていくらかかるのか調べてみました。小規模店舗には関係ないかもしれないけれど、小ネタ的にご査収ください。

法人でも、公式スタンプとクリエイターズ両方使える

LINEスタンプは、公式スタンプとクリエイターズマーケットの二種類があります。スタンプショップのトップページは特にこれらを区別するユーザビリティにはなっていません。

右に隠れ気味になっている「カテゴリー」をタップすると、「公式スタンプ」と「クリエイターズマーケット」が分類されます。
ユーザーにとっては公式だろうとクリエイターズスタンプだろうと大した違いはありません。

公式スタンプもクリエイターズスタンプも、販売価格は同じです。
販売価格は50コインから250コイン(120円から600円 ※※LINEコインのレートは1コイン=2.4円)です。

クリエイターズマーケットのスタンプ審査ガイドライン(LINE公式)を見ると、却下または販売中止となるものについて、「4.ビジネス・広告・その他」のところに次のようにあります。
「4.2.個人的な利用の範囲を超えて、第三者へ無償・有償で提供する目的であるもの(例:企業キャンペーンなどにより、来店者へ着せかえをプレゼントするなど)」
これだけ見ると、商用利用不可のように勘違いしてしまいますが、法人のクリエイターズマーケット利用は制限されていません

竹書房の「ポプテピピック」もNHKエンタープライズの「連続テレビ小説なつぞら」もクリエイターズスタンプとして販売されていますね。
ただ売るだけならクリエイターズでも十分。公式アカウントを持つ意味はほとんどありません

クリエイターズマーケットで販売すれば、費用はタダ

クリエイターズマーケットはアカウント作成もスタンプ登録も無料です。
販売したスタンプの売上げの35%はLINEに入る仕組みになっていて、どれだけ売り上げをあげようと固定費はかかりません。誰でも気軽に参入ができます。

スタンプ販売に必要なのはイラストだけです。制作費は、依頼するイラストレーターによってピンキリです。既に自社のキャラクターが用意されているのか/ゼロからキャラクターを作成するのか、スタンプの数、品質によっても大きく違います。
社内で絵の得意な社員が描いてしまえば、外注費はゼロですね。

プロモーションスタンプを掲載してもらうには、
最低2,000万円かかる

プロモーションスタンプとは、「友だち追加でスタンプを無料でプレゼント」のように条件と引き換えに無償で配布できるスタンプのこと。
あれをやれば公式アカウントの友だち数を一気に増加させることができます。

ただし、お値段はとても高い。
まず、プロモーションスタンプを配信できるのは公式アカウントだけなので、公式アカウント費用がかかります。

公式アカウントにかかる費用

●フリープラン
月額固定費:無料
無料メッセージ通数:1,000数
追加メッセージの従量課金:使用不可

●ライトプラン
月額固定費:5,000円
無料メッセージ通数:15,000数
追加メッセージの従量課金:5円/通

●スタンダードプラン
月額固定費:15,000円
無料メッセージ通数:45,000数
追加メッセージの従量課金:〜3円/通

→出典:LINE for Business料金プラン
※改訂される可能性があるので、最新情報をチェックしてください。

法人向けのLINEアカウントには、「公式アカウント」と「LINE@」の2種類が存在していました。公式アカウントは月額250万円と高額で、大企業向け。LINE@は無料から使えて、中小企業から個人経営者向けでした。
これが、2018年に統合されて「LINE公式アカウント」になっています。

「公式アカウントは月額250万円」ってのはなんだったのか……と愕然とするほど手頃な価格ですね。中小や零細も入りやすくはなりましたが、いろいろやるには追加料金が必要。
たとえば、メッセージは「配信数」なので友だちがたくさんいる場合はすぐなくなっちゃいます。追加メッセージは1通2.12円から5円です。スタンダードプランで1万人に毎週2通のメッセージを送った場合は、8万通×2.8円=22万円追加されます。

プロモーションスタンプにかかる費用

●ダイレクトスタンプ(平日)
8種類:1,000万円
16種類:1,500万円

●ダイレクトミッションスタンプ(平日)
8種類:1,000万円
16種類:1,500万円

●スポンサードスタンプ(火曜日)
8種類:3,500万円
16種類:4,000万円

●スポンサードミッションスタンプ(火曜日)
8種類:4,000万円
16種類:4,500万円

●スポンサードターゲティングスタンプ(火曜日・女性・静止画)
8種類:2,500万円
16種類:3,000万円

●スポンサードターゲティングスタンプ(火曜日・男性・静止画)
8種類:2,000万円
16種類:2,500万円

→出典:LINE Account Connect LINEスタンプ2019年7月-9月媒体資料
※改訂される可能性があるので、最新情報をチェックしてください。

プロモーションスタンプの種類の違い

●ダイレクトスタンプ
無償配布できる。告知は自分で行う。つまりスタンプショップで紹介してもらえません。
LINEのシステムだけ借りてスタンプを配布するスタイル。
自社のメディアがしっかりしていたり、商品パッケージに印刷できたりする会社向け。
・掲載開始:平日
・スタンプ利用期限:ダウンロードから180日

●ダイレクトミッションスタンプ
ダイレクトスタンプとの違いは、スタンプゲットにミッションを課すことができるスタンプ。
会員登録、ID連携、アンケート回答、サンプル請求、友だち追加など、無償スタンプをエサに目的を果たすことができます。
・掲載開始:平日
・スタンプ利用期限:ダウンロードから180日

●スポンサードスタンプ
スタンプショップで紹介してもらえる、無償配布スタンプ。
ミッションなしでダウンロードさせるタイプ。スタンプを使ってもらうことでプロモーションになるという考え方なので、スタンプ自体に広告要素(企業らしさ)を入れます。
・掲載開始:火曜日
・掲載期間:4週間
・スタンプ利用期限:ダウンロードから180日

●スポンサードミッションスタンプ
スポンサードスタンプに、ミッションを課すことができるスタンプ。
会員登録、ID連携、アンケート回答、サンプル請求、友だち追加など、無償スタンプをエサに目的を果たすことができます。
・掲載開始:火曜日
・掲載期間:4週間
・スタンプ利用期限:ダウンロードから180日

●スポンサードターゲティングスタンプ
スポンサードスタンプの、ユーザーの性別を選べるスタンプ。
厳密なものではなく性別は「みなし属性」らしいです。
男性より女性の方が500万円も高いのが面白いですね。たぶん女性の方がスタンプ利用率が高いのでしょう。
・掲載開始:火曜日
・掲載期間:4週間
・スタンプ利用期限:ダウンロードから180日

プロモーションスタンプが高い理由

スタンプショップを見ているといろいろな会社がスポンサードスタンプを利用している印象がありますが、2,000万円から4,000万円ってびっくりですよね!
高額なのは、媒体力が大きいからです。
LINEの月間アクティブユーザー数は8,000万人以上。日本人の6割以上がLINEユーザーです。しかも、LINEユーザーはアクティブ率が非常に高く、毎日一回以上アクセスする人が全体の86%。
ちょっと忙しければ2〜3日テレビを見ないってことはあるし、新聞の世帯購読率は37%しかありません。それと比較すると、もはやLINEは国内最大手メディアと言えます。

前に以下の記事でも書きましたが、朝日新聞の全段広告は約4,000万円。5段広告でも約1,500万円です。
→「雑誌と新聞の広告掲載料金の相場

しかも、新聞は読んだら終わり。興味を持ってもすぐ行動に起こせない。シェアできない。
それと比べると、LINEの広告料金がけっして高過ぎないことがわかります。

ミッションさせても即ブロックされるんじゃないの?

ミッションスタンプは、友だち追加を必須にすることができます。
でも、無料のスタンプほしさに友だち登録してすぐブロックするのでは?と思いますよね。
一定数が即ブロックするのは想像通りでしょう

ウェブで公開されているLINEの媒体資料はごく一部で、プロモーションスタンプの配信直後のブロック率なんて数字はもちろん公開されていません。
(一応問い合わせて調べていますが、出てこない可能性が高いです。広告はあくまでも水物。費用対効果はクライアント企業の実力にもよるので、どっちみちそんな数字は当てにできない)。

それでも、少なくとも企業名はバッチリ見てもらえるし最初の投稿でサービスも読んでくれる可能性が高いと思います。
本編を邪魔するテレビCMやYouTubeの動画広告などよりもずっと悪印象が少ないのもメリット。
常時プロモーションスタンプが公開されていることを考えると、ちゃんと効果はあるのでしょう。
なかなか手は出ないけど……いつかやれたらいいな〜!

以上、熱血野郎でした〜!

→このページを読んだ人が見ている記事「最強の販促ツール知ってる?」