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「版の数」と印刷費には深い関係が。意味を徹底解説!

「版」は、ダイレクトメールでも、折り込みチラシでも、メニューでも、名刺でも、印刷する時には必ず出てくる用語です。版の数で印刷費はほぼ決まります。版が多ければ多いほど印刷費が上がるのですが、それだけではなく知っておくといいことをまとめました。

そもそも「版」ってなんのこと??

最も一般的な印刷方法である「オフセット印刷」では金属製の版を使ってインクを紙に移します。これが噂の「版」の正体。要は版の数=使用するインクの数だと思ってもらえれば分かりやすいです。

通常の印刷では、基本の版は4つ。
C(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)です。この4色をプロセスカラーと呼びます。

この版を掛け合わせることによって無限の色調を表現することができます。

印刷表面はよく見ると細かいドットでできています。掛け合わせとは、このドットを重ねて色を作ることです。例えば、シアンとマゼンダの版を50%のドットで重ねると、紙の上では紫色に見せることができるのです。

最初から好みの色に混ぜ合わされたインクである「特色」を使用することもできます。
特色は、一色印刷や二色印刷の時に、少ない版で特定の色を表現するために使用します。

特色を使う理由はもう一つ。プロセスカラーでは表現できない色を出すためです。
例えば、金銀や、蛍光色、白といった特殊な色はプロセスカラーでは表現できないので、特色インクを使用します。

こういった特別な色を使用して、なおかつフルカラー印刷を行いたい場合は5版、6版となります。版の数は、理論上は無限に増やせます(増やすとコストも増えますが)。

なんで版の数が、印刷費に関係してくるの?

実は印刷機械を動かすのに必要な消費電力やインク代は、単価に響くほど大したものではありません。印刷費の大半を占めるのは、「版代」と「手間賃」です。
機械を回すためのデータ処理や設定がその都度あって、意外と大変なんです。また版の材料費はとても高いので、製版代だけでもすごいんですよ……。
真っ白な紙に小さく文字を入れるだけの場合も、全面に色を置いて文字を白抜きにした場合も、印刷費は変わりません。

なるべく印刷費抑えたい場合は「版の数」を減らす
!これ鉄則!!4色刷りよりも2色刷り、2色刷りよりも1色刷り!
あまり色にこだわりがないのなら、黒1色でクールに決めるのが最安値です。

4色印刷でできること

4色印刷とはいわゆるフルカラー印刷のことです。写真やイラストなどを印刷する時に使用します。

例えばミス〇〇といった綺麗なお姉さんの写真を用いて街のPR紙袋を作ったとしましょう。4色のどれかひとつでも欠けたら、お姉さんがリンゴような赤ら顔だったり死者のような血色の悪い肌になったりしてしまいます。僕は声を大にして言いたい、そんなお姉さんは見たくないっ!!!

また虹のような美しいグラデーションなんかもこちらになります。

2色印刷でできること

印刷費はあまり出せないけれど、モノトーン調だとお店のコンセプトとズレてしまう、といった場合にオススメなのが2色印刷です。
赤色と青色など反対色を使用して裏表で印象の違ったデザインにするのも良いし、ワンポイントで一部だけ違った色を乗せるだけでもデザイン性がグッと増し、オシャレな印象に早変わり。

例えば綺麗なお姉さんのイラストを黒1色で描き、唇だけに赤色を注す。普通に描くより口元が強調されて、セクシーなお姉さんのできあがり!たまらん!!

 

1色印刷でできること

印刷費を最も低く抑えるなら版がひとつで済む、1色印刷。企業のイメージカラーがあるならそれを使うといいですね。

一色印刷イコールモノクロ印刷という使われ方をする方もいるのですが、版の色は何でもかまいません。CMYKのどれでもいいし、特色を使っても一色印刷です。
黒1色だけでも濃淡の表現は自在なので、奥行のある綺麗なお姉さんの横顔も十分に表現できる。モノクロ写真のような哀愁漂うお姉さんも素敵だ!!……取り乱しました。

また未晒クラフト紙のような用紙が茶色いものを使用すれば、版を増やさずに2色印刷のような楽しみ方も可能です。簡単に様になるデザインが完成。オススメのテクニックです。

プロセスカラーの3色印刷はあまり使われない

「1色+特色1色」や「2色+特色1色」という印刷はよく行われますが、プロセスカラーの3色印刷というのはあまり使われません。

理由は、デザインが限られて、意外と大変だからです。例えば、CMKの三色だけで表現しようとするとデザイナーはけっこう苦しむと思います。華やかさが必要なら、最初からフルカラーで印刷した方が思い通りのものを作ることができます。

いずれにしても、版の数がデザインを大きく変えるので、予算有りきなら最初に何色印刷にするのかを考えるのが正解です。そしてそれぞれの企業に合った、キレイなお姉さんを美しく表現してください!!(違うだろー!)

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