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ブランドコンセプトは、わかりやすく言語化すると効果的

ブランドコンセプトとは、他ブランドと差別化を図るために重要なもの。コンセプトを決めていないのに、デザインが決まるワケがありません。「ブランド」の意味やその名前を広める「ブランディング」、訴求効果を高める「ブランドコンセプト」について解説します。

ブランドとは、ぼんやりと認識される「らしさ」のこと

「会社で社名入りの紙袋をつくることになった。どういうデザインが人気なの?」と聞かれることがあります。万人ウケする回答というのは、ありませんなぜならデザインは受け取る人によってイメージがまったく異なるから。デザインで一番大事なのは、誰に何を訴えるのかを決めることです。そして、それがブランドに合ったものにすることです。

「ブランド」とは、簡単に言うと「らしさ」のこと。「ブランディング」とは「らしさを認知させること」を指します

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会というよくわかんない団体があるのですが、そこによるとブランドとは「ある特定の商品やサービスが消費者・顧客によって識別されているとき、その商品やサービスをブランドと呼ぶ」とされています。
余計にわけわからないですね(何のために出したんだって感じですが^^)。

ユニクロのイメージを挙げてみましょう。

・安い
・年代問わず誰でも着れる
・デザインは、無難、ベーシック、カジュアル
・世界で売れている
・どこにでもある
・気軽に入れる
・男女用だけでなく子ども用もある
・ウルトラライトダウン
・ヒートテック
・エアリズム

もっとあるでしょうが、とりあえず10個挙げてみました。沢山ありますよね。ユニクロのブランドは「安い」一語だけでないし「ヒートテック」一商品だけではない。これらのイメージの集合体から認識させる「ユニクロらしさ」がブランドです。これらの特徴を総じて漠然と認識させるイメージと言ってもいいかもしれません。

総じて漠然と認識させると書いたのは、そのメーカーなり商品なりについて、顧客が熟知している必要はないためです。

例えば、ティファニーとハリー・ウィンストンについて、細かい違いや歴史を語れる人はすごく少ない。どっちも「女性の憧れのハイジュエリー」と言えるけれど、それらは漠然と違うものとして認識されています。
だから、まったく同じデザインと品質のダイヤモンドでも違う値段が付くし、ティファニーだからこそ感激する人もいれば、ハリーだからこそ自慢に思う人もいる。

その商品やサービスの名前を聞いただけで、どんなものかをぼんやり想像させることができるのがブランドです。

ブランディングが成功すると、競争力が付く

ブランドは単なるイメージに過ぎないのですが、他との差別化に大きな役割を果たします本質を一つひとつ見極めるなんて手間のかかることはしないで、人はブランドを頼りに価値判断するからです。正しくブランディングができれば、市場でのポジションを明確化できます。

巣鴨商店街に「時計とジュエリーの店SUGAMO」みたいな個人経営の宝石店があるとします。どんな街にもある小さい宝石店を想像して下さい。たぶんですが、「時計とジュエリーの店SUGAMO」で300万円のダイヤモンドの婚約指輪を作る人はあまりいません。でも、ハリー・ウィンストンなら世界中で毎日何人もの人がそのクラスのダイヤをホイホイと買っています。
まったく同じ商品だとしても、そんなものですよね。

日本中にこんな商品を作っているのはうちだけだ!という会社やお店なんてほとんどなく、多くの商品は類似商品があります。その中で埋もれないための付加価値が、ブランドでもあります。
一度よいブランドが確立されてしまえば、顧客が勝手にそれをよしとして選んでくれるようになる。同じ商品でも多く売れたり、高く売れたりする。だからブランドはめちゃくちゃ大事なのです。

意思統一のために、ブランドコンセプトを言語化する

複数のイメージから漠然とらしさを伝えるのがブランドですが、それを作り、伝える側は漠然とした認識ではいけません。それを言語化する必要があります。
ブランドを宣伝するための活動を「ブランディング」と言います。手段は様々。商品自体、商品のパッケージ、商品の名前、キャッチフレーズ、テレビCM、雑誌広告、Web広告、広告に起用するモデル、広告のデザイン……など。

訴える手段が多岐だと、それに関わってくる人間の数も多くなります。ブランドイメージが言語化されていないと意思統一ができないし、意思統一ができていないとブランドイメージがちぐはぐになってしまいますそこで、ブランディングの舵取りは、最初に作る色やデザイン(ヴィジュアルアイデンティティと言います)と共に、言語化されたブランドコンセプトで行います

言語化しておくと、そのままキャッチコピーにも使えます。
美味しいラーメンが食べたくてラーメン激戦区に足を運んだとき、「ラーメンはもちろん、餃子やチャーハンもあるよ」と書いてあるA店、「研究を重ね生み出された究極の塩ラーメン」と書いてあるB店、どちらを選びますか?
A店はビジネス街の駅前では重宝されるかもしれませんが、「今日でなくてもいいかな」という気分になります。ラーメン激戦区ではかなり厳しい戦いを強いられそうですよね。
A店が勝負をするなら、周囲の店に負けないブランドコンセプトが必要です。何かしらのこだわりや特徴を言語化しておけば、それを看板にもメニューにも使えます。

だいたいから対抗するB店の「究極の塩ラーメン」なんて、本来は恐れる必要もないイメージワードなんですよね。自分もこだわってラーメンを作っているのなら、堂々と「記憶に残る塩ラーメン」とか「後悔させない塩ラーメン」とか言っちゃえばいいと思います(すごく雑でスミマセン……)。

ブランドコンセプトは消費者の興味を引くのに重要なもの。そして、戦略とも直結する重要なものなのです。もっと詳しく知りたい方は「ブランドコンセプトの効果は?成功と失敗事例から学ぶもご覧ください。

 

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