タクシーをよく利用するのはどんな人でしょう。忙しいビジネスマン、ちょっとの移動も歩かないセレブ、高齢者、体の具合のよくない人、赤ちゃんを連れた人……。ターゲットを考えて商材がマッチするなら、タクシー広告はかなり魅力的な媒体です。メリットとデメリット、相場についてまとめます。
個人に訴求できるタクシー広告
タクシー広告は、その乗客におすすめ商材をじっくりと見せることができる有力な媒体です。一人で利用する時には、ずっとスマホやPCチェックをしていて車内を見てないという人もいるでしょうが、二人で乗る時にはなんとなくタクシー広告を見てしまうという経験はないでしょうか。
タクシー広告は、なんとなく手持ち無沙汰な時間を埋めてくれる存在なのです。
最近人気なのは、デジタルサイネージ。小さいモニターに流れている動画広告です。CMしか流れていないのに、テレビCMよりも熱心に見てしまう、テレビCMよりも不快感がないという人も多いです。
タクシー広告の配置場所&相場
タクシー広告には様々な種類があります。主な相場と共に見ていきましょう。
・アイキャッチステッカー
運転ドライバーの後部座席に設置された防犯ボードに貼るタイプのプロモーションです。お客さんの目につくところに掲示でき、リーズナブルに告知ができます。
料金相場
掲出平均最大台数:200〜300台
掲出料金相場(1台/1ヶ月):1,500〜2,000円程度
・アドケース
助手席や運転席の背もたれ部分に設置されています。ラックにリーフレットを入れておけば、お客さんが乗車中に見てくれたり、興味を持てば広告を持って帰ってくれることもあります。
料金相場
掲出平均最大台数:200〜500台
掲出料金相場(1台/1ヶ月):2,000〜3,000円程度
・スーパーステッカー
車両のリアウインドウに貼るステッカータイプの広告。こちらは乗客に訴求するわけではなく、歩行者、後続車などにアピールするものです。眠気厳禁のドライバーへのアピールに最適のため、眠気覚ましのドリンクはスーパーステッカーに使われがちですね。
料金相場
掲出平均最大台数:100〜500台
掲出料金相場(1台/1ヶ月):3,000〜4,000円程度
・サイドウィンドウステッカー
ドア窓に貼るタクシー広告。乗客はもちろん歩行者やドライバーにも訴求できます。安価にできるステッカータイプで、キャンペーン告知にもおすすめです。
料金相場
掲出平均最大台数:200〜300台
掲出料金相場(1台/1ヶ月):1,000〜2,000円程度
・デジタルサイネージ
動画で商材をアピールできます。テレビCMより低コストで長期的に宣伝が可能に!
料金相場
掲出平均最大台数:30〜100台
掲出料金相場(1台/1ヶ月):20,000〜100,000円程度
タクシー広告のメリット
・平均乗車時間が長い
タクシーの乗車時間は平均で15分から20分。乗車中にお客さんが、スマホやPCをイジることはありますが、ほぼ強制的に広告を認識させられるので、訴求効果が期待できます。
雑誌、テレビ、ラジオ、インターネットなど広告媒体が多様する中で、高い接触率を確保できるのがタクシー広告なのです。
・全国展開やエリアセグメントで訴求できる
日本全国で運営しているタクシー会社では、契約によって地方に広告を出すこともできます。また、東京だけ、名古屋だけ、大阪だけ……など、地域を限定してアピールも可能です。
・客層を想像すると適した商材がわりと見えてくる
タクシーユーザーは、ビジネスパーソンや富裕層が筆頭です。しかし、お酒を飲んで終電を逃してしまった人、通院などの移動に使う高齢者人など、必要に迫られてタクシーを利用する人たちもあります。ビジネスパーソンや富裕層だけではないので、利用シーンから客層を想定しましょう。適した商材が意外とあります。
・人目が気になる商材も見てもらえる
タクシーは、いわばドライバーとの密室空間。広告を好きなだけ読み込むことができます。電車など人目につくところではじっくり見ることをはばかる商材の広告に向いています。たとえば、ダイエットサプリ、育毛剤、歯科のホワイトニング、口臭予防キャンディ、デオドラントスプレーなど。いわゆるコンプレックス系商材※です。弁護士事務所の過払い金返還請求の広告も、一時期多く出回っていましたね。
※最近はコンプレックス商材の広告出稿を禁止するタクシー会社もあります。広告は審査があるので何でも出せるわけではありませんのでご注意ください。
タクシー広告のデメリット
・広告の差別化が難しい
タクシーには一社だけではなく、様々な広告が掲載されています。よってインパクトが若干薄まってしまうのが難点です。他の広告に埋もれてしまわないように、デザインを考えなければなりません。
・効果を把握できない
WEB広告はクリックで流入が分かりますが、タクシー広告の効果はその場で出るものではないので、複数のプロモーションをやっている場合はタクシー広告単体の測定はほぼ不可能です。分析が困難なので、出稿量は様子を見ながら調整した方がいいでしょう。広告代理店さんの言うことを鵜呑みにして一気にドカンと予算を使い切ってしまわないように。
・お客さんが自分で広告をオフにできる
これはメリットでもあるのですが、デジタルサイネージ広告の場合はお客さんが動画広告をオフにすることができます。音量控え目で再生されているので、わざわざ操作して消す人は少ないようですが、うるさい印象を与える広告は控えた方がいいでしょう。静かな時間を邪魔しない程度の品が必要だと思います。
様々な角度でアピールできるタクシー広告
いかがだったでしょうか。タクシー広告の相場を把握し、メリット・デメリットについて勉強できたかと思います。様々な告知方法があるので、どのようにアピールするのが最適なのか、しっかりチームやお店のメンバーで話し合ってみてくださいね。